十二年ぶりに舞台に立った感想は……
やっぱり舞台は最高に楽しい!です。
お客様と一緒に創り上げる時間。
映像にはないライブ感。これが魅力だなと。
そして普段は演出ばかりやっているので、やっぱり役者として出ていくのは楽しいです。
楽しかった気づきとして、昔はできなかったことができるようになっていたり、
昔はできていたことができなくなっていたりしました。(当たり前)
できていたのにできなくなっていたこと…
それは、やっぱり肉体関係!!(言い方がややこしい)
キレのある動き、止まる、動くなどの敏捷性、筋肉の強さなど。
この辺は反省を強く感じました。取り戻せるよう頑張ろう…!
そして、できなかったのにできるようになっていたこと…
それは、客観視。冷静な心。もう一人の自分というか。
今自分がどう見えているか、自分は今どういう精神状態かが分かる。
昔はこうじゃなかったんです。もう、無我夢中で。
周りのことなんてぜんぜん考えられない。
自分がどう見えているのか、どういう状態なのか、全く分かっていませんでした。
良くも悪くも役に没入していたんですね。
でも今は結構クリアに分かる。自意識が役と半々くらい。
だから、本番中にすごーーーーく冷静でいられたんです。
ちょっと寂しい気持ちもあるんですけどね。
そして感じることは、仕事にも活きてくるだろうなということ。
演劇はすごく「アウトプット」なので、自分のアウトプット力を鍛えられます。
普段は演出としていろいろ注文をつけていますが、
「じゃあアンタできるの?」と聞かれたら「……」となることがたくさん。
でも、こうやって役者をやって自分の凡才さを痛感すると、
演出をやっている時にかける言葉も変わってきます。
そして何よりも脚本を通して他者理解が進むのです。
自分の仕事には本当に大事な能力。
演劇ってやっぱり素晴らしい。
これからも、続けていきたいと改めて思うのです。
ぶなぴー