舞台袖で出番を待つ。
目をつむり、息を潜めて、集中を高める。
舞台では物語が進んでいる。
俳優が演じ、灯が輝き、音が響く。
道具がその世界を浮かび上がらせる。
客席には物語の証人が幾人も座っている。
俳優と観客、お互いの息遣いが世界を構成していく。
そしてそこに今から飛び込んでいく自分の息を合わせる。
舞台袖という現実空間から、物語の中という虚構空間へ飛び込む自分の呼吸を、静かに、慎重に合わせていく。
歩を進め、視界が開き、衆目に曝される肉体に意識を払い、自分は舞台袖にいた人間とは違うキャラクターになって呼吸をし始める……。
ーー
昨日は客演の初通し稽古でした。
これまでは割と重く苦しい雰囲気が漂っていた気がしていたけど、
通しでやってみると「お?割と楽しい芝居じゃね?」と感じるこの不思議。
通し稽古中に舞台袖にいた時、やっぱり自分は、つくづく舞台が好きなんだと感じました。
今回は上手袖オンリーなので、入りハケを間違えずに済みそうです。
写真は満開の桜🌸
この桜のように美しく咲けるだろうか。
着実に公演が迫ってくる。
まだまだ、できることがあるはず。
いつも読んでくれてありがとうございます。
これからも頑張ります!
ぶなぴー