現役高校教師が舞台俳優やってみた。

小さく生きるしめじが、日々の雑感を綴ります。

上袖とか。

舞台袖で出番を待つ。

目をつむり、息を潜めて、集中を高める。

 

舞台では物語が進んでいる。

俳優が演じ、灯が輝き、音が響く。

道具がその世界を浮かび上がらせる。

客席には物語の証人が幾人も座っている。

 

俳優と観客、お互いの息遣いが世界を構成していく。

そしてそこに今から飛び込んでいく自分の息を合わせる。

舞台袖という現実空間から、物語の中という虚構空間へ飛び込む自分の呼吸を、静かに、慎重に合わせていく。

 

歩を進め、視界が開き、衆目に曝される肉体に意識を払い、自分は舞台袖にいた人間とは違うキャラクターになって呼吸をし始める……。

 

ーー

 

昨日は客演の初通し稽古でした。

これまでは割と重く苦しい雰囲気が漂っていた気がしていたけど、

通しでやってみると「お?割と楽しい芝居じゃね?」と感じるこの不思議。

 

通し稽古中に舞台袖にいた時、やっぱり自分は、つくづく舞台が好きなんだと感じました。

今回は上手袖オンリーなので、入りハケを間違えずに済みそうです。

 

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写真は満開の桜🌸

この桜のように美しく咲けるだろうか。

 

着実に公演が迫ってくる。

まだまだ、できることがあるはず。

 

いつも読んでくれてありがとうございます。

これからも頑張ります!

 

ぶなぴー

収束とか。

Blueskyでつぶやくんじゃなくて、

つぶやくのも含めてブログに一本化しようかなと思ってます。

 

自分が書きたいこと書くためのブログやもん。

長文じゃなくても、まとまりなくても、

好きなタイミングで書いていいよね。

 

もっと自由に、なろう。

 

ぶなぴー

令六とか。

桜🌸が自らを讃えるように咲き誇る今日この頃。

みなさまいかがお過ごしでしょうか、ぶなぴーです。

しめじは新年度が始まり、何もかも一気に動き出し、

恐ろしく忙しい毎日を過ごしています。

 

いよいよ始業式・入学式を迎えて、授業が始まって……。

想像するだけで身震いがします。((((;゚Д゚))))

新年度というのは、生徒が不登校になるくらいですから、

教師にとっても最も負荷のかかる時期なんです。

僕らにとっても初めての人間関係ばかりですし、

やらなきゃいけないことが多すぎるし。

 

やだあたしもう出勤したくない!

なんてみんなそこかしこで言ってるくらいです。笑

でも冗談抜きで忙しい。基本的に一年中いつでも忙しいのですが、

輪をかけて忙しい。みんなデスクに座ってない。だいたい走ってる。

 

そんな全員が忙しい時に僕は仕事と並行しながら客演の稽古。

週3回、平日夜1回と土日両方みっちり。

もちろん芝居にかかわるのは本望だから楽しいんだけど、

でもやっぱりしんどいものはしんどい。体力は削られます。

結局みんなが寝てる時間に仕事しないといけないし。

それもこれも自分で選んだことなんだけどね。

 

稽古はだんだん熱を帯びてきて、演出の注文も細かいものになってきます。

自分はいつも演出をつける側だから、つけてもらう側に回るのは面白い。

「うーーーん……それは自分の考えでは無かったな……」というものも、

「そうよね、やっぱそうよね、そうするよね、うんうん」というものも、

どちらも自分にとって勉強になるし、幅が広がるんです。

やっぱりインプットとアウトプットは両方とも必要ですね。

 

俳優として演技面も訓練していってます。

12年前よりはマシな芝居ができていると信じたいです。

相手役に集中するってことが、少しずつ分かってきた気がする!

今日は集中しすぎてセリフ飛ばしてしまったけど…。

ちょっとずつでいいから、巧くなれたらいいなって思います。

稽古中に感じたこと考えたこと、またブログにあげますね。

つぶやきはBluesky🦋で→https://bsky.app/profile/bunap.bsky.social

 

いつも読んでくれてありがとうございます。

よければスター☆彡で応援、または読者登録、フォローお願いします!

 

ぶなぴー

十二とか。

十二年ぶりに舞台に立った感想は……

 

 

 

やっぱり舞台は最高に楽しい!です。

お客様と一緒に創り上げる時間。

映像にはないライブ感。これが魅力だなと。

そして普段は演出ばかりやっているので、やっぱり役者として出ていくのは楽しいです。

 

楽しかった気づきとして、昔はできなかったことができるようになっていたり、

昔はできていたことができなくなっていたりしました。(当たり前)

 

できていたのにできなくなっていたこと…

それは、やっぱり肉体関係!!(言い方がややこしい)

キレのある動き、止まる、動くなどの敏捷性、筋肉の強さなど。

この辺は反省を強く感じました。取り戻せるよう頑張ろう…!

 

そして、できなかったのにできるようになっていたこと…

それは、客観視。冷静な心。もう一人の自分というか。

今自分がどう見えているか、自分は今どういう精神状態かが分かる。

昔はこうじゃなかったんです。もう、無我夢中で。

周りのことなんてぜんぜん考えられない。

自分がどう見えているのか、どういう状態なのか、全く分かっていませんでした。

良くも悪くも役に没入していたんですね。

 

でも今は結構クリアに分かる。自意識が役と半々くらい。

だから、本番中にすごーーーーく冷静でいられたんです。

ちょっと寂しい気持ちもあるんですけどね。

 

そして感じることは、仕事にも活きてくるだろうなということ。

演劇はすごく「アウトプット」なので、自分のアウトプット力を鍛えられます。

普段は演出としていろいろ注文をつけていますが、

「じゃあアンタできるの?」と聞かれたら「……」となることがたくさん。

でも、こうやって役者をやって自分の凡才さを痛感すると、

演出をやっている時にかける言葉も変わってきます。

 

そして何よりも脚本を通して他者理解が進むのです。

自分の仕事には本当に大事な能力。

 

演劇ってやっぱり素晴らしい。

これからも、続けていきたいと改めて思うのです。

 

ぶなぴー

旗揚とか。

多くの人の支えがあって、無事に、旗が揚がりました。

 

もう、小屋入りから本番終了→バラシ→打ち上げまで、

あっという間で、夢のようでした。とっても楽しかったです。

ご来場くださったお客様からもお褒めの声をいただき、ご満足いただけたご様子。

公演アンケートも、96%のお客様が、80点以上の点数をつけてくれました。

 

身バレ防止のため写真もアップしないこんなブログでも、

読んでくれる人がいる。嬉しかったです。勇気になりました。

本当にありがとうございました。

 

教師として働き始めて10年。

朝から晩まで、教室、会議室、部活動の場所を駆けずり回る日々。

毎日本当に忙しくて、家と学校を往復するだけの10年。

家は、ただ寝に帰るだけの場所。無為な時間が流れていました。

 

まさかこんな日が来るとは予想もしていませんでした。

自分が、また再び舞台に立って、公演をする日が来るなんて。

 

「もう、教員辞めようかな」と思ったことは、

正直に言うと、一度や二度では済みません。

 

自分のケアもできないほど忙殺されているのに、

どうして家に帰ってまで、他人の子供のケアに心を砕いているんだろう。

 

自分の休みの日を潰して、どうして他人の子供の面倒を見ているんだろう。

 

「夫婦で出かける日を増やしたいから、部活動の日数を増やして。

土日両方、練習入れてよ。うちの子、預かってよ。先生、これが仕事でしょ?」

保護者から面と向かってここまで言われたこともありました。

 

どうして自分は、自分の時間を過ごすことが許されないんだろう。

 

自治体のために、学校のために、他人の子供のために、自分を殺して生きる日々。

 

学校に行きたくなさ過ぎて、何度も布団で「行きたくない」「休みたい」と

漏らしたことは、数え切れませんでした。……結局一度も休まずに出勤しましたが。

妻には本当に心配をかけ、申し訳ないことをしました。

 

旗揚げ公演のカーテンコールで、客席でそっと涙を拭う妻を見たときに、

この道を選んでよかったと、心の底から思いました。

 

この旗は、もちろん僕のものではなく演劇ユニットとしての旗ですが、

同じように苦しい思いを抱えるすべての仕事人に向けた、

「自分を殺さず、大切にしてほしい」「やりたいことをやっていい」

「仕事しながら、趣味を楽しんでいい」「生きたいように生きていい」

そんなメッセージの旗になってほしい。そう強く願います。

 

自分は、教師の才能も俳優の才能もない、ただの一本のしめじですが、

こんなぶなしめじの生き方ですら、きっと誰かの背中を押せると思うから。

この大切な旗を、悠々とはためかせてゆきたいと思うのです。

 

よろしければ、これからもお付き合いくださいませ。

 

ぶなぴー

模擬とか。

今日と明日は模擬公演です。

稽古場の都合上、本番と同じスケジュールというわけにはいきませんが、

本番と同じ回数で通し稽古をしてみます。

 

僕たちはなぜか3回公演という恐ろしい日程を組んでしまっています。

そして今日がその模擬公演日でした。

 

やりました。3回。

やっちゃいました。

 

 

 

しめじの根元は……

 

折れませんでした!!!

 

でも!足が!筋肉!痛!

30代後半でこれはきついぜぇ……。

さっそく湿布を貼って、さらにバンテリンも塗っています。

 

そして今日は世にも恐ろしい現象がまたもや起きました。

それは「2回目の恐怖」

 

演劇というのは、これはなぜか分からないのですが、

本当になぜか、往々にして、2公演目の方がダメなものなんです。

(少なくとも僕たちの経験では2回目が1回目を上回ったことがない)

 

今日もそうでした。

1回目は理想のランタイムを7分もオーバー。

たっぷり芝居しすぎたのですね。

でも、まあまあいいものにはなっていたと思います。

 

そしてそのテンポの悪さを取り戻そうとして2回目。

いやいや。

いやいやいやいや。

始まって5分で全員気づく、「あ、これダメなやつ。」

終わった後は役者全員膝から崩れ落ち、お互いに謝りまくっていました。

 

何がだめとかじゃないんです。全部がだめ。

何をやっても嚙み合わない。どう頑張っても修正できない。

この現象を僕たちは「2回目の恐怖」と呼んでいます。

 

じゃあこれが本番で起こったらどうするの?という話なのですが、

これが稽古段階で現れると、これもまた本当になぜなのかは分からないのですが、

本番で再発することは、あんまりありません。万が一起こっても修正できるのです。

だから僕たちは十分わかっているんです。

「これは、公演を成功させるために絶対に必要なステップなんだ」と。

 

その後、3回目をやりましたが、3回目は今日一番よかったです。

2回目とどう違うの?集中力?体力?たぶん、違います。

どっちも2回目の方がありました。3回目の方が確実に落ちていました。

そりゃそうだよね、人間だもの。

 

じゃあ何が違うのかというと、これは本当に分からないのですが、

おそらく「良い諦め」と「下心のなさ」だと思うのです。

 

2回目に大コケして、どれだけあがいても無駄だと分かっています。

いい芝居をしてやろうという、下心なんて生まれてきません。

そうすると自然と力みが取れ、無駄のない動き・身体になります。

それは、演技をするうえで最も大切な「リラックス」という状態になります。

リラックスはすべての成功の基です。いい演技に欠かせない心身状態です。

そういった心身からは、真実味のあるセリフが出てきます。会話が真実になります。

こうやって、「物語の世界」が少しずつ積みあがっていきます。

 

明日も2回通し。もう今から恐ろしいです。

明日は2回目の恐怖を回避できるのか?それともドツボにはまるのか!?

そもそもしめじは肉離れを起こさず公演を終えられるのか!?

また続報、書きます。よかったら応援してやってください!!!

 

ぶなぴー